白老町の民族共生象徴空間の中核施設・国立アイヌ民族博物館が17日まで開催している第9回特別展「驚異と怪異―想像界の生きものたち」の来場者が2日、1万人を達成した。節目の来場者は、札幌市から両親と初めて訪れた札幌北九条小学校2年の丸亀立樹君(8)。佐々木史郎館長から笑顔で記念品を受け取った。
特別展は、人魚、巨人、かっぱなど、天変地異を通じて世界各地で想起された想像上の生き物の多様性と、人間の創造力の源泉を探る内容。関わりのある祭具や衣装、絵画を約330点紹介している。
丸亀君は父孝生さん(46)、母由佳さん(45)と来館。札幌在住の父方の祖母がアイヌ文化に関心を持ち、刺しゅうも手掛けていることから、今年、東京から転居したことを機に今月の3連休で訪れることにしていたという。
記念セレモニーが同館で行われ、佐々木館長が同展の図録やマグカップ、トートバッグなどの記念品を贈った。立樹君は「ロシアに興味があり、アイヌ文化も知りたい」と目を輝かせ、孝生さんは「初めての北海道旅行の行き先を白老にして良かった」と笑顔で話した。