白老町竹浦小学校(渡辺二夫校長)の5年生児童らが26日、総合学習の授業で、加齢による身体機能低下を疑似体験し、日常生活動作が不自由になった高齢者をいたわる心を育んだ。
福祉について考える学習で、町社会福祉協議会地域福祉課主事の喜納悠介さんが講師を務めた。
授業に参加した児童9人は、町社協が用意した高齢者疑似体験セットを使い、体に重り付きベスト、右手右足に重り付きサポーター、両耳に音を遮る耳当て、目に視界の悪いゴーグルを装着。体の動きや目、耳が不自由になった状態で、クラスメートのサポートを受けて階段の上り下りやトイレの利用などを体験した。
児童らは計6キロの重りを着け、つえを突きながらの動作に悪戦苦闘。加齢などで生じる身体的、精神的変化を体感し、援助の在り方を学んだ。
白老町では人口の約半数が65歳以上という時代を迎えた中で、児童らは授業を通じ、日常生活が不便になった高齢者を支える大切さに理解を深めた。疑似体験に臨んだ伊藤美月さん(11)は「全身が重たくて動きにくかった。体が不自由なお年寄りを手助けしたいという気持ちになった」と話した。