滝川市など空知管内の小中、高校生でつくるクローバー中空知少年少女合唱団が25日、胆振東部地震復興支援ソング「Just One World(ジャスト・ワン・ワールド)」を収録したDVDと支援金12万3000円を厚真町に寄贈した。同合唱団の高橋江海子代表(28)が来庁し、「子どもたちの中で語り継いでほしい」と思いを届けた。
復興支援ソング「ジャスト・ワン・ワールド」は、昨年の胆振東部地震が起きた時に道内でツアー最中だった熊本県出身でトランペット奏者の田尻大喜さんと、ピアニストの菅野大地さんがブラックアウト(大規模停電)の中で作曲。今年9月7日にたきかわ文化センターで開かれた「どさんこ復興支援チャリティーコンサート」で、同合唱団や田尻さんのほか、滝川高校吹奏楽部、札幌市内の弦楽団フィオーレ合奏団の出演者全員でコラボした内容をDVDにした。支援金はコンサートの入場料で得た収益金の一部を充てた。
高橋代表自身、小学校から高校までを苫小牧で過ごすなど「胆振の出身ということで地元に音楽で何かできないか」と、震災直後にインターネットで有志に呼び掛け、厚真、安平、むかわの3町や札幌市清田区のマナビィハウスや子ども園などで慰問コンサートを実施した経緯がある。宮坂尚市朗町長は「いろんな記憶を風化させず、伝えていく上で大事なこと。心を揺さぶりながら、被災者の癒やしにもつながれば」と謝辞を述べていた。