安平町の追分中学校(中村浩士校長)は22日、保健体育の特別授業「薬物乱用防止教室」を開催した。全校生徒71人が出席し、薬剤師から覚せい剤、大麻、コカインなど薬物依存症の恐ろしさについて学んだ。
毎年恒例の特別授業。医薬品卸会社モロオ苫小牧営業所(苫小牧市船見町)の管理薬剤師で、北海道薬物乱用防止指導員の瀬田石憲邦さん(69)が講師になった。
体育館に集められた生徒は、プロジェクターで資料映像を見ながら話を聴いた。瀬田石さんは、タレント、ミュージシャン、プロ野球選手など薬物依存になった有名人の例を挙げて「まっとうな人生から転落し、ファンの信頼など全てを失ってしまった」と解説。一度、薬物中毒になってしまうと脳が破壊されて元には戻らないこと、中毒になり薬物が切れると幻覚を見るようになることも説明した。「君たちには将来がある。つらいことがあっても絶対に麻薬をやらない強い心を持ってほしい」と訴えた。
特別授業を受けた同校2年の奈良優心君(14)は「薬物依存の恐ろしさがよく理解できた。絶対にやってはいけないと思った」と話した。