不安

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年11月23日

 夫婦の4人の親を送り終えて、次は、自分たちの番か。今年も毎日、友人知人から年賀欠礼のはがきが届く。物故者の多くは、きょうだいや配偶者だ。

 親の死因や末期の治療のあらましを思い出す。高血圧と脳出血、開頭手術。腎不全と人工透析、胃がん。糖尿病と腎不全。認知症と老衰―。酒や食生活、生活習慣など、時代が見える気がする。夜間や早朝に眠たさをこらえ、何度も長距離を車で走った。夫婦だけでなく、途中からは子どもも加わって家族の務めを果たしたつもりだが別れには反省も後悔も多い。

 わが家の子どもたちは、大好きだったおばあちゃんに、顔も名前も忘れられてしまう寂しさを何年か経験した。孫やひ孫の来訪の喜び。それを覚えていられないことを最もかなしく、つらく思っていたのは、おばあちゃんであることもきっと分かったに違いない。

 団塊世代が後期高齢者になる。40~50代の団塊ジュニア世代を対象に朝日生命保険が行った調査の結果が報道されていて、考えさせられた。「いつか親が認知症になり誰かに迷惑を掛けるのでは」。約60%が、そんな不安を持っているそうだ。交通事故や火事などを起こす―。ニュースを見れば確かに心配は尽きない。どう備えればいいかが分からず、不安を大きくする。もしも介護が必要になった場合には、半数近くが「主体的に携わりたい」と答えたそうだ。

 正月の話題には暗いか。(水)

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