札幌市のモエレ沼芸術花火実行委員会の糸川一也実行委員長を講師に迎えた講演会が20日、厚真町総合ケアセンターゆくりで開かれた。モエレ沼公園(札幌市東区)で人気を集める「モエレ沼芸術花火」が始まった経緯や苦労話などについて語った。
モエレ沼芸術花火は、市民手作りのイベントとして2012年にスタート。糸川氏は「飲み会の席で言ってしまったことがきっかけ」と説明。資金繰りで家族の積み立て金を使ったエピソードなどを紹介しながら、続けてきた理由を「実行委員会の仲間が増えていき、毎年来てくれる人から期待の声をたくさんもらうから。そうなるとやめるわけにいかなくなった」と語った。
また、「最初は(周囲から)『イベントをつぶしてやる』くらいに言われていたのが、続けることで協力してくれる流れになった」とも話し、「いきなり周りの人すべてが認めてくれることはない。積み重ねていくことが大事」と提案した。
今回の講演会は、町民に継続していくための大きなエネルギー源や今後のまちづくりにつなげるヒントにしてもらおうと、町の委託を受けたエーゼロ厚真が企画。今年1月下旬に町内で行われた復興イベントに同実行委が尺玉花火を提供したことが縁となり、実現した。