秋サケ

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年11月18日

 夜景スポットのようで思わず見とれてしまった。約20年ぶりに足を運んだ夜明け前の苫小牧港漁港区。秋サケ定置網漁の漁場から引き揚げた漁船のライトがまばゆい光を放っていた。白いカモメがときおり甲高い鳴き声を上げて空を舞い、漁業者たちが荷揚げに備えて船上で暖を取っていた。

 午前4時に小型運搬車ターレが活発に行き交い始めたのをまるで合図に荷揚げ作業もスタート。漁業者たちは手際よく、水揚げしたサケを、クレーンの網を使い、船底から岸壁の選別台に移し、用意したコンテナに振り分ける。サケが比喩ではなく飛び交う、港に最も活気が出る時間。取材は残念ながら、あっという間に終わった。

 胆振海区の秋サケ定置網漁が振るわない。当初は好漁を思わせたが、漁獲は徐々に減り、10日現在ついに前年同期を下回った。苫小牧は前年並みだが、11月上旬は著しい不漁だった。原因を水産試験場に取材したが実のところは分からない様子。魚に聞くしか知るすべはないのかもしれない。

 2017年に全道で歴史的不漁を記録して以降、漁獲はなかなか上向かず、今季は金額も低迷している。苫小牧はホッキの水揚げ日本一で知られるように、漁業者が資源管理型漁業を推進し、前浜の豊かな資源を守ってきた。不断の努力が報われるためにも、専門的な見地の究明、より適正な価格の取引が進むことを願う。(金)

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