五輪の華

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年11月12日

 木の葉が舞い散る音を添わせながら吹く秋の風を「秋声(しゅうせい)」と呼ぶのだそうだ。いかにも寂しげな晩秋の景色が浮かぶ。立冬も過ぎて、そんな季節も終わった。五輪報道でテレビに頻繁に映し出される札幌の大通公園にも先日、雪が舞った。

 唐突に決まった東京五輪のマラソン・競歩の札幌開催。地元自治体も対応に追われている。先週は大会組織委員会の森喜郎会長ら幹部が札幌入り。鈴木直道知事、秋元克広市長と相次いで会談し、正式に協力を要請。大会まで9カ月を切る中、五輪史上、前例のない移転準備作業が始まっている。

 気になるのが、国際オリンピック委員会(IOC)が主導した酷暑対策の札幌移転に対する批判の嵐。まだコースも決まっていないのに「何もない」「美しくない」―。東京のテレビ局のワイドショーを中心に、キャスターや評論家、元選手らの大合唱が続く。開催地変更は、札幌が望んだわけではない。彼ら、彼女らの発言を聞くと悲しくなる。鈴木知事も森会長との会談で「東京大会成功へ向け水を差すような状況にならないよう、オールジャパンで」と求めた。

 マラソンは「五輪の華」と呼ばれる。男子マラソンを大会最終日から前倒しする案もあったが、IOCから「待った」が掛かり、開催日程は白紙に。コースの3案からの絞り込みもこれからだ。課題山積の中、組織委、札幌市、道の「時間との戦い」が続く。(広)

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