空手道の天勇會(近藤大河代表)に所属する苫小牧西高2年の中田大夢がこのほど、後志管内余市町で開かれた2019ファイティングオープントーナメント全北海道空手道選手権大会高校男子軽量級で準優勝し、2年連続の全国大会(来年1月、大阪市)出場を決めた。けがを押しての出場ながらも、闘志あふれる試合運びで大舞台切符を奪取。「まずは全国を取ることができてよかった」と笑顔を見せた。
国際空手拳法連盟白蓮会館主催の今大会同部には6人の精鋭が出場。上位2枠の全国大会切符を懸けトーナメント戦を繰り広げた。
1回戦を不戦勝で勝ち上がった中田は、準決勝で今大会の選手宣誓を務めたホスト選手の五十嵐朱(白蓮会館北海道)と激突。身長180センチと長身の中田に対し、相手は10センチほど低く、すばしっこくコート上を動き回った。「やりづらかった」と振り返る中田。9月下旬に参戦した道内大会で利き足の左足をけが。満足に歩けないほどの痛みを伴い、本番1週間前にようやく練習を再開させたばかりだった。それでも「ここで勝てば(全国大会の)権利が取れる。懸けるしかない」と延長戦を含む2分半の激闘の末、判定勝ちを収めた。
決勝は大事を取って棄権したが、「終始自分のペースでやれていた」と近藤代表が評価するように、次戦以降につながる戦いはできた。
前回の全国大会では、初戦となった2回戦で判定負け。「はじめ」という試合開始の号令が掛かった瞬間に「会場の雰囲気にのみ込まれた」という。雪辱の舞台まで2カ月余り。中田は、数試合を戦い抜く体力の構築などを課題点に挙げ、「次は雰囲気をのみ込むくらいの勢いで臨みたい。優勝を目指す」と闘志を燃やした。