アイヌ文様でパッチワーク 施設入居の高齢者が制作 白老

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  • 2019年11月9日
大型パッチワークを制作した介護老人保健施設さくらの入所者

  白老町萩野の介護老人保健施設さくらの入所者らが、アイヌ文様刺しゅうを取り入れた大型のパッチワーク2点を制作し、施設内に飾っている。

   作品名は「令和」と「舟」。「令和」は縦1・5メートル、横1メートルの布地に、令和の文字を布で描き、白老のアイヌ文化をアピールするため、文字の周囲にアイヌ文様の刺しゅうを施した。「舟」は横2メートル、縦1・3メートルの布地に、パッチワークの手法で帆掛け舟を表現。船体や帆、波などにアイヌ文様を取り入れた。

   制作に当たったのは、施設に入所する高齢者20人。町内のアイヌ文化伝承グループ「フッチコラチ」(岡田育子代表)の指導でアイヌ文様刺しゅうの技術を習得し、今年春から2点の制作に取り掛かった。入所者らは心を込めて一針一針、丁寧に刺しゅうの作業を進め、10月までに完成させた。デザインは、みんなでアイデアを出し合って決めたという。

   作品は、今月1日から3日まで町コミュニティーセンターで開かれた町文化祭に出品。新しい時代へ歩みを進めるというメッセージを込めた「令和」「舟」のパッチワークは来場者の目を引いた。

   文化祭の後、自慢の作品は施設内に展示。制作に携わった鎌田よし子さん(70)は「みんなの力で素晴らしいパッチワークに仕上がりました」と話した。

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