白老町消防本部は6日、山岳救助を想定し、道防災航空室との初の合同訓練を同町北吉原の白老滑空場で行った。参加した隊員らは、ヘリコプターと救急車による負傷者搬送の連携方法を確認した。
訓練は、白老町の山林で山菜採りの男性が負傷し、通報を受けた町消防本部が道防災航空室に防災ヘリ出動を要請、負傷者の救助と搬送に連携して当たるという想定で実施。両組織の隊員ら約30人が参加した。
会場の白老滑空場では、札幌市丘珠空港から約20分間で現場に到着した防災ヘリの隊員らが、ロープを使って負傷者をヘリに引き揚げて救助。現場近くで待機した町消防本部の救急隊員に引き渡し、救急車で医療機関へ搬送する一連の手順で訓練を展開した。隊員らは万が一に備え、本番さながらのきびきびした動きで連携方法を確認し合った。
登山や山菜採りでの遭難は各地で後を絶たず、白老町内でも今年春、山で滑落した男性が防災ヘリで救出されるという事例が起きている。このため、町消防本部と道防災航空室は今後の山岳救助発生に備えて、初めての合同訓練を企画した。
訓練後の講評で町消防本部の越前寿消防長は「いざという時のために、消防本部と防災航空室の関係を築いておくことが重要だ」と述べた。