第一

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年11月4日

 東京が暑いのは最初から分かっている。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「選手の健康が第一」と、2020年東京五輪のマラソン、競歩の会場を札幌に決めた。だが開催まで9カ月しかないこの時期に、花形競技の会場を移すほどの大胆な決断ができるくらいなら、そもそも酷暑ではない時期の開催に努力すべきだった。

 夏の盛りに五輪を開催するのは巨額のテレビ放映権料のためとされる。欧米の人気スポーツと重ならない7、8月を望む米テレビ局の意向が強く働いている。この時点でもうアスリートファースト(選手第一)ではない。猛暑対策に精力を注ぎ込んできた東京都が怒るのも無理はない。東京のレースに照準を合わせて練習を積んできた選手も納得し難いだろう。

 今さらではあるが、本当に選手第一と言うなら、テレビ放映権料を当てにしなくても開催できる五輪を考えるべきだ。莫大な費用がかかるため、招致に名乗りを上げる都市もどんどん減っている。これだけ大勢の関係者や選手を振り回したのだから、IOCはせめて、商業化が進み過ぎた五輪を根本から見直す第一歩にしてほしい。

 あるマラソン選手は「大歓声の新国立競技場に戻ってくるのを楽しみにしていた」と肩を落とした。オール北海道にできるのは、選手第一を胸に力を尽くし、札幌でよかったと思ってもらえる五輪にすることしかない。(吉)

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