10月に苫小牧市総合体育館で開かれた第66回全道市役所剣道大会兼第52回東西対抗戦個人戦の4段の部で苫小牧の鷲頭佳佑(23)=消防署=、女子の部で高橋季子(25)=市役所福祉部=がそれぞれ優勝を果たした。
都市職員厚生会連絡協議会北海道地区協議会主催。苫小牧市や全道市役所剣道連合会などが共催した。
競技は全道の参加者を東西の2チームに分けて行った団体戦、東西対抗戦のほか、自治体ごとのチームで競った団体戦、段位別の個人戦が行われた。
鷲頭は段位別個人戦の4段の部で同僚の多田誠司(消防署)を決勝で破り、栄冠を勝ち取った。「先輩に胸を借りるつもりで思い切った剣道をした」と振り返る。「攻めの剣道をした」と話し、相手の一瞬の隙を突いて面を打って一本勝ちした。指導する苫小牧至誠館の渡辺光敏館長は「スピードが武器。自分から攻める積極性も強みで、それが生かせたのでは」と話す。
また準決勝では、昨年敗れて雪辱を狙っていた佐渡颯(札幌市)と対戦。前回と同様、延長戦となり、これを制してリベンジを果たした。「去年は我慢できずに出たところを打たれた。その印象が残っていたので慎重な試合を意識した」と手応えを語った。
同大会で3、4段のカテゴリーを制覇した鷲頭。「取りあえずひと安心」と話す一方で、向上心は尽きない。「まだ満足できる部分は一つもない。これからさらにスキルアップしたい」とさらなる飛躍を誓った。
女子の部で優勝した高橋は、決勝で桶谷柚李(名寄)と対戦した。パワーのある相手に圧倒されたというものの、冷静な試合運びを意識した。「自分から攻め続けて勝つことができた。自分のペースに持ち込めたことが勝因」と分析した。
今大会は「攻め勝てた」と自信をのぞかせた高橋だが、「体が硬くなってしまったのが課題」と振り返った。「メンタルの部分からきていると思うので、もっと気持ちを強く持って試合に臨む必要がある」と精神面の強化に触れる。併せて延長戦になった準決勝について「体力的に厳しかった。もっとスタミナを付けなければいけない」と今後の目標を語った。