苫小牧署は10月30日まで計4日間にわたり、胆振東部4町の交番や駐在所で、運転免許証の自主返納臨時窓口を設けた。高齢運転者による交通事故が社会問題化する中、4町では高齢者22人が免許証を自主返納した。
運転免許証の返納手続きは平日に同署でできるが、市外4町の高齢者が足を運ぶには不便。同署は車の運転に不安がある高齢者の相談に乗り、返納しやすい環境をつくろうと、2017年から市外で臨時窓口を設けている。
今年から年2回に増やし、今回は6月に続いての開設。自主返納は18日のむかわ町が2件、23日の白老町が12件、29日の安平町が5件、30日の厚真町が3件だった。家族と一緒に返納に訪れるケースも目に付いた。
厚真町東和の得地福治さん(84)は運転歴50年以上のゴールド免許だったが、最近足が不自由になって返納を決断し「寂しいが人に迷惑は掛けられない。どこかに行くときは家族にお願いする」と話していた。
同署の梶貴晶交通1課長は「高齢者の交通事故は増加傾向」と指摘し「加齢に伴い身体能力機能は低下する。運転に不安がある方は警察や家族など周りに相談してほしい。事故を起こしてからでは遅い」と訴えている。