白老観光協会を中心とした白老レンタサイクル運営協議会(通称シラヴェロ)が10月31日に発足した。民族共生象徴空間(ウポポイ)を訪れる観光客らに自転車を有料で貸し出し、町内を回遊してもらう事業を来年4月のウポポイ開業に合わせて始める。白老観光の振興につなげる事業で、今月、町内のホテルや観光案内所など6カ所でレンタルの実証実験を行う。
観光協会は今年2月、札幌市でレンタサイクル事業を行うNPO法人ポロクルから、使わなくなった中古自転車170台を無償で譲り受けた。この自転車の有効活用を図るため、白老で観光客へのレンタル事業を始めることにした。
運営母体は、観光協会や白老町、町商工会、民間事業所などを会員とした白老レンタサイクル運営協議会とし、10月31日にしらおい経済センターで設立総会を開催。会長に観光協会の福田茂穂会長、副会長に町商工会の熊谷威二会長を選任し、事務局を観光協会に置いた。
事業は、町内各所に自転車貸し出し拠点(ポート)を置き、2時間未満500円、半日未満(4時間以内)800円、30分延長ごとに200円の料金を想定。ウポポイのオープンに合わせ、来年4月に事業をスタートさせる方針だ。
今年度は事業の詳細を詰めるほか、自転車で町内の観光スポットを巡ってもらうモデルルートの設定やサイクルマップ作成、イベントやツアーの立案などを行う。また、今月、町内のホテル4施設や観光案内所、仙台藩白老元陣屋資料館の計6カ所に計33台の自転車を配置して実証実験を展開。利用者アンケートで課題やニーズを探る。
福田会長は「町内を回遊する移動手段として、ウポポイを訪れる観光客らに活用してもらい、交流人口の拡大や観光振興を図りたい」としている。