増える外国人

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年11月1日

 有名な白老牛を生産する白老町の牧場主に近況を尋ねたら、人手不足の問題に話題が及んだ。業種を問わず、人材確保に悩む経営者はこの町でも多い。牧場主は、ついに東南アジアの労働者を受け入れたと言った。この業界に限らず、食品製造や水産加工、建設業など町内のさまざまな職場で働く外国人の姿が目につくようになった。

 それを裏付ける数字がある。白老町の人口統計だ。住民登録する外国人は月を追うごとに増え、9月末で186人に達した。町の人口全体は減り続けているのに、外国人だけは右肩上がりの状況にある。すべてとは言えないが、就労で白老に住み始めた人が増えているのだろう。

 国は4月、改正出入国管理法を施行し、外国人材の受け入れを単純労働に広げる政策転換に踏み切った。とりわけ地方で深刻な人手不足を補うことが法改正の狙いにある。人口減で働く人も減る中、日本の産業はもはや外国人に頼らなければ成り立たない。受け入れ拡大から半年余り。白老でもさらに就労人口が伸びるに違いない。

 だが、海外から町に移り住む人たちは単なる労働力ではない。地域社会の生活者でもある。災害を含め行政情報がうまく伝わる仕組みになっているか、急病など緊急対応の態勢はどうか。多様な国籍、多彩な文化を持つ人との共生を目指す「多文化共生のまち」をうたう町の宿題は数多い。(下)

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