昨年の胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町民の有志でつくる「厚真町生活再建を望む会」が29日、住宅再建などへの支援拡充を求める要望書と賛同する署名約2300筆を道に提出した。同日、厚真町役場を訪れた中野祐介副知事に手渡した。
要望書には、町民一人ひとりが支援への実感ができていない現状を踏まえた国や道からの財政的支援や専門的な経験・知識を持つ人的支援、精神的負担を軽減するための仮設住宅の期限延長など柔軟な対応―などを記載。署名活動は3月から今月中旬まで行われ、2329筆が集まった。
同会の松井博之代表(62)は「住宅再建や福祉、メンタルケアの支援に関しての実感が薄い。今後復旧から復興に向けて財源と心のケアの専門家などプロフェッショナルの人材が不足している」と現状を説明し、支援を訴えた。
中野副知事は「皆さんの思いをしっかり知事に伝えたい。被災者に寄り添い、一日も早く元の暮らしを取り戻し、将来にわたって心身ともに安心して暮らしていけるように取り組んでいきたい」と述べた。