恵庭市は、2020年度の完成を目指し南島松の漁川河畔で「恵庭かわまちづくり事業」を本格的に進める。整備予定の花の拠点、新住宅団地と隣接する区域に、公園や散策路を国と連携して整備し、観光資源を創出する。
同事業は第5期総合計画に基づき、15年度に策定した総合戦略で掲げる「ガーデンデザインプロジェクト」で、花のビレッジ構想の一部に位置付けている。花の拠点整備、新住宅団地の整備を一体させてにぎわいをつくる。
整備する土地は3ヘクタール。市の構想によると、公園部分では恵庭の歴史、遺産を表現する島松軟石を使用。石の散策路などを整備しユニークな空間を目指すだけでなく、大雨などの非常時に備えた排水路なども設置。サケやヤマメの稚魚の放流といった学習の場にするほか、市民団体と連携して桜も植樹する。工事は年度内に着手したい考えだ。
国が取り組むのは漁川の護岸工事や散策路の整備で、今年度設計に着手し、20年度から着工する予定。市の負担は7300万円。国の事業費は明らかになっていない。
当該の土地は従来民有地で、周辺より2~3メートルほど低い窪地になっていたため水がたまりやすく、花の拠点や住宅団地の整備では景観上の課題となっていた。市は17年度、用地取得を経て都市公園予定地に指定。河川管理者と市民団体と共に作成した整備計画は、河川を利用した観光資源づくりを進める国の「かわまちづくり支援制度」に登録された。18年度には盛り土や自然木の伐採を実施している。