浦河の歴史を線画でつなぐ ガーデンソングで「北川和輝作品展」

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  • 2019年10月26日
ドローイングで描いた「シベリア街道」と北川さん

  手作り家具とカフェの店ガーデンソング(浦河町常盤町)で「北川和輝作品展―共同体waves and wind―」が開かれている。31日まで。

   北川さん(21)は、2014年に浦河高美術部に入部。在学中の絵画作品は高文連地区最優秀賞、全道優秀賞を2年連続で受賞するなど高い評価を受けた。

   現在は苫小牧市で仕事をしながら自宅で絵を描いている。市井にある歴史や文化を掘り下げ調査を続ける中で、その街の現状や過去の人々の生活、時代、文化、歴史をテーマに独特な表現方法で作品を制作している。

   展示会は今年6月の浦河港の写真26点と、画用紙(縦20センチ、横25センチ)に線だけで構成されたドローイング(線画)の「シベリア街道」(栄丘東通の日高振興局前の道)や「過去の浦河駅」など5点、1967年当時のJR日高本線の路線図を転写し印刷した物1点を出展している。

   写真・文章・ドローイング・SNS(インターネット交流サイト)発信の構成からなる展示会で、「共同体」「海と人の関係性」「海がある町の住人」「海岸線にできた集落」をテーマに、港町「浦河」のある一日を作品に変えた。

   北川さんは「作品を見た人がこの記録した場所へ行き、フィールドワークをするところまでが展示会の流れ。自分たちのような次の世代に人々の歴史をつなげられる展示会にしたいと思い、この方法を取った。過去の浦河を知る人たちも自分の記憶と照らし合わせて楽しんでもらえたら」とPRしている。

   入場無料。時間は午前11時から午後5時まで。日、月曜定休。

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