白老小学校の4年生児童ら58人が24日、町内のウヨロ川中流の河川敷で、アイヌ民族の川漁体験や料理の試食を通じて先住民族の伝統文化に触れた。
同校は4年生の総合学習でアイヌ文化授業を取り入れており、この日は一般社団法人白老モシリのイオル(伝統的生活空間)体験事業に参加し、アイヌ民族の伝統漁法や食文化を学んだ。
児童らは、「マレク」と呼ばれる道具を使って川辺のいけすに放たれたサケを捕り、「イサパキクニ」という名の木の棒で頭をたたいてとどめを刺す一連の川漁に挑戦。捕った後、包丁で解体する作業も体験した。
サケを使った伝統食も試食。白老モシリのメンバーが用意したオハウ(サケの汁物)などを味わいながら、自然の恵みで命をつないできた先住民族の営みに思いをはせた。
野外授業に参加した杉中杖助君(9)は「マレクでサケを捕まえるのは難しかったけれど、昔のアイヌ民族の漁が体験できてとても勉強になった」と話していた。