千歳の支笏湖漁業協同組合は23日、特産のヒメマス「支笏湖チップ」親魚の採卵作業を始めた。組合の作業場で職員が1匹ずつ雌の腹を刃物で開き、紅色の卵を取り出して人工授精も行った。受精卵は来春放流の稚魚に育てていく。
蓄養池に放していた雌の親魚は今季、1匹当たり平均約400粒の卵を抱えているという。生育状態は良好。
取り出した卵1粒の直径は5ミリほど。数十匹分をまとめて容器に入れ、雄の精子を掛けてかき交ぜる作業を行った。
受精卵は来年1~2月にふ化し始めて稚魚となり、体長5センチほどに育った6月に湖へ放流する。
同漁協の山田貴志課長は「今年は豊漁で順調に採卵できた。たくさんふ化してくれれば」と話している。