ノーサイド

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年10月25日

 日曜日の激闘から5日がたった。4年前の奇跡の再現は成らなかった南アフリカ戦。試合終了後、リーチ主将は空を見上げ、秋の夜風を深く吸い込んでいるように見えた。東京スタジアムの大観衆の拍手が延々と続いた。

 〈ゆるやかな冬の日の黄昏に 彼はもう二度とかぐことのない風 深く吸った〉。松任谷由実さんが歌った「ノーサイド」という曲を思い浮かべた。こんな詞が続く。〈何をゴールに決めて 何を犠牲にしたの 誰も知らず…〉。まるで日本中が熱狂した「桜の戦士」を歌っているようにも思えた。

 欧州や南半球のラグビー先進国以外で初めて開催されているワールドカップ(W杯)。1次リーグを突破した日本代表の快進撃もあり、列島をラグビー一色に染め上げて1カ月余り。試合があった日の札幌でも地下鉄や大通公園で、英国や豪州の人たちを数多く見た。遠い国からやって来た人たちが、ビールを飲みながら観戦を心から楽しむ文化に接し、日本開催の意義が分かるような気がした。

 アイルランドを力で押し切るジャイアントキリングを達成し、初の決勝トーナメントで敗退した日本代表。38歳のトンプソン選手は「少し、寂しい」と語った。あのチームをもう見られないのは寂しいが、新たな歴史の扉は開いた。あすからは4強が激突。「一生に一度」と銘打った日本開催のW杯は11月2日まで続く。世界最高峰の試合をまだ楽しみたい。(広)

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