安平 97歳編田さん 道マスターズ陸上で最優秀選手賞  60メートルと円盤投げ大会新

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  • 2019年10月25日
道マスターズ陸上の最優秀選手に輝いた編田さん

  安平町早来大町在住の編田久乃さん(97)が、第34回北海道マスターズ陸上競技選手権岩見沢大会において、目覚ましい活躍をした選手に贈られる最優秀選手賞に選ばれた。95~99歳の部の男子60メートルと円盤投げで大会新記録を打ち立てて、町内で初めてとなる功績を手にした。「見たことも、聞いたこともない賞だ」と喜びを語っている。

   8月上旬に岩見沢市東山運動公園陸上競技場で開催された道マスターズ。95~99歳の部に出場した編田さんは男子60メートルで18秒80、円盤投げで11メートル59のいずれも大会新記録を樹立し、道マスターズ陸上競技連盟から9月6日付で発表の通知を受けた。

   幼少時代を過ごした足寄村(現十勝管内足寄町)で競技に出合い、走る楽しさを知った。日本陸上競技連盟の審判員を長年務めた後、94歳で選手として競技を再開。初出場となった2016年の道マスターズ・90~94歳の部3種目(60メートル、砲丸投げ、円盤投げ)で金メダルを獲得すると、翌年には95~99歳の部の100メートル、円盤投げで道新記録を更新していた。

   「もうこの年だから、毎日走り込みとかそんなことはできない。今はゲートボールで球が飛んだところに行く時に走るくらいかな」と編田さん。走る技術のコツを頭の中で読み込みながら、自分の体とすり合わせる。「足で走るのではなく、手で走る。レーンの真ん中に真っすぐの糸を引っ張って、右、左、右、左―と」。子どもの頃、当時の先生に教わった走り方が今でも体に染み付いているという。円盤投げは、夏場の日が長くなる時期に自宅近くの公園で調整した。

   今後の目標は、幅跳びと三段跳びへの挑戦。さらに100歳以上の部の100メートルで新記録を打ち立てることだ。「だから、100歳まではやろうと思っているよ」と編田さんはほほ笑み、輝くまなざしを向けた。

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