新ひだか シャクシャイン法要祭 伝統にのっとり儀式

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  • 2019年10月25日
伝統儀式でシャクシャインの偉業をしのぶ参加者

  9月15日に設立された静内アイヌ協会(葛野次雄会長、会員85人)を主体にしたシャクシャイン法要祭実行委員会によるシャクシャイン法要祭が今月20日、昨年秋の像の取り壊しで台座だけが残る静内真歌公園(新ひだか町)の旧シャクシャイン像前で行われ、関係者が没後350年の節目をしのんだ。

   アイヌ民族の英傑・シャクシャイン(1669年没)の命日は10月23日。法要祭はNPO法人新ひだか町アイヌ協会が命日の1カ月前に、70年以上前から毎年開催。昨年から公園内の違う場所に新たな像を建て開催している。

   これとは別に、老朽化したシャクシャイン像を取り壊し前の姿のままで再建を目指すシャクシャイン顕彰会(土肥伸治会長)が、昨年初めて独自に法要祭を開催。今年は新組織の静内アイヌ協会を主体に顕彰会が共催した。

   法要祭は葛野会長を司祭に、この地に伝わる伝統様式で執り行われ、会員や関係者約60人が出席。町内の三石アイヌ協会の幌村司会長、金岩武吉道議、町議会の福島尚人議長ら町議の一部、白老アイヌ協会幹部ら管外からも法要祭に駆け付けた。

   秋の青空が広がる中、イチャルパ(火の神への祈り)やカムイノミ(先祖供養)で滞りなく儀式が終了。

   顕彰会の土肥会長や葛野会長は「以前の姿のシャクシャイン像の建立を一日も早く果たしたい」と話していた。

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