フクシマ50

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年10月24日

 「Fukushima50」という映画が来年公開される。舞台は東京電力福島第1原発。東日本大震災の津波で電源を喪失し、放射能の危機にさらされる中、吉田昌郎所長をはじめとする職員たちが命を賭して被害の拡大を食い止めた当時を描いた。

 原作は作家の門田隆将氏の著書「死の淵を見た男―吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」(PHP研究所)。この作品に最初に出合ったのは、俳優の武田鉄矢さんがパーソナリティーを務める文化放送のラジオ番組「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」。自ら選んだ書籍を10分間の放送時間の中で紹介している。何げなく聴いた番組で同作品が取り上げられ、涙しながら解説する武田さんの語りに引き込まれた。どんな思いで決死の覚悟を決め、放射能と闘ったのか。すぐに原作を手にし、文章を目で追うごとにその様子が頭の中で映像として浮かび、想像をはるかに超える壮絶さだったことを知った。

 記者は今年1月、被災地取材で訪れた福島県浪江町から第1原発の一部を見ている。殺風景な海沿いの道に立ち、数キロ先に広がる森の向こうに並んだ数本の排気筒がそうだった。日本の将来を左右しかねない出来事が、視界に入る場所で起きていたことに言葉を失ったのを覚えている。

 覚悟を持った人間の思いと行動があるからこそ、私たちの今の暮らしがある。それを教えてくれる映画は来年公開される。(隆)

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