駒大苫小牧高校卓球部の3人が、11~13日に札幌市の北ガスアリーナ札幌46で開かれた2019年度北海道卓球選手権大会ジュニア(高校2年以下)の部で健闘した。男子シングルスの名古屋幸希(1年)、女子同の仲川詩乃(同)が各部門で3位入賞。男子の清水祥喜(2年)が8強入りし、それぞれ来年1月の全日本選手権(大阪市)出場を決めた。
北海道卓球連盟が主催した今大会ジュニアの部には、全道各地の予選会を勝ち抜くなどした男子362人、女子331人が出場。上位8人に与えられる全国切符を懸け、男女別にトーナメント戦を展開した。
名古屋は6回戦、準々決勝でライバルの北海道科学大高選手を相次ぎ撃破。「目標にしていた」4強入りを見事達成した。大谷龍二(旭川実業)との準決勝こそ、守勢に回ったことが響き1―3で敗れはしたが、「大活躍。びっくりした」と仲川明監督が目を丸くする快進撃だった。
中学まで札幌のクラブチーム・スネイルズに所属。年に数回駒大苫を訪れ、「先輩たちが優しく教えてくれた」ことに感銘を受け、同校進学を決意した。フォア、バック両面の振りをコンパクトにするなどフォーム修正したことで一気に才能が開花。テンポの速い攻撃的な卓球で、1年生ながら駒苫男子のエース格に成長しつつある。全国では「ベスト8に入りたい」と志は高い。
一方、苫小牧開催された前回大会女子ジュニアを中学生ながら制していた仲川。9月に愛知県へ出向き愛知みずほ大瑞穂、富田(岐阜)といった強豪高校の選手と手合わせし勝利するなど、連覇へ自信を付けて臨んではいた。
準々決勝までの6試合をストレート勝ち。ただ、ラリー戦を得意とする濱田唯奈(札幌大谷高2年)との準決勝では、「自分もラリーには自信があったので勝負しにいった」ことが裏目に出て2セットを連取された。なんとか第3セットこそ奪い返し、続く第4セットも6―10のピンチから同点に追い付く意地を見せたが及ばず。「冷静じゃなかった。もう少し考えてプレーできていたら」と唇をかむ。
悔しさは全国舞台で晴らす。試合時のように「サーブを2本セットで考えながら練習するようにした」ことでサーブ力が向上。加えて苦手だったバックハンドのドライブも威力が増した。それでも、道外の猛者と渡り合うためにフォアハンドのさらなる強化を挙げる。「フォアで決め切る力を付けたい」と意気込む。
2年生の清水は、高校年代初の個人戦全国切符を獲得。「ほっとした」と笑顔を見せる。「ボールの鋭さ、重さは道内ピカイチ」と仲川監督が太鼓判を押す大器。自慢のショット力をより生かすため、レシーブ強化を課題に挙げた清水は「有名な選手といい試合ができるようにしたい」とレベルアップを誓った。