白老 アイヌ語地名の場で先人に思いはせる、アヨロ海岸付近を散策

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  • 2019年10月24日
ポンアヨロ川の河口付近を訪ねたフィールドワークの参加者

  白老町虎杖浜に残るアイヌ語地名の場を訪ねるフィールドワーク「アースダイブ」(文化庁、ウイマム文化芸術実行委員会主催)がこのほど行われた。参加者が専門家の案内でアヨロ海岸付近を散策し、アイヌ文化に触れた。

   地元や苫小牧市、登別市、札幌市など各地から約20人が参加。虎杖浜のアヨロ川やポンアヨロ川の河口付近を訪ね、北海道大学大学院文学研究院の谷本晃久教授から地域に残るアイヌ語地名について説明を受けた。

   アヨロ海岸の一帯には、神が尻もちをついた跡とされる「オソロコッ」、神々が遊びに興じる場「カムイミンタラ」など神話の舞台が数々あり、遺跡も多い。参加者はそうした場を見たり、付近を歩いたりしながら、アイヌ語地名の場で繰り広げられたアイヌ民族の営みに思いをはせた。

   フィールドワークでは、アイヌ民族の伝統歌「ウポポ」を伝える女性グループ・マレウレウのメンバー、マユンキキさん(札幌市在住)が、アヨロにちなんだウポポを紹介。「はやり病があるからアヨロに行くな」といった内容の歌で、参加者らは海岸で輪唱した。

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