北海道高校野球連盟室蘭支部が主催する未就学児、小学校低学年対象の高校野球キッズフェスタin苫小牧が11月17日、苫小牧市美園町1の駒大苫小牧高校トレーニングセンターで開かれる。胆振地区の高校球児がマンツーマンで野球の楽しさを伝える同支部初の試み。関係者らは「野球を志すきっかけになれば」と参加を呼び掛けている。
イベントは4~6歳の未就学児の午前の部(同9時半~正午)、小学1・2年の午後の部(同1~3時半)の2部制。それぞれ公式戦ユニホームを身に付けた室蘭支部所属の高校野球部員が、キャッチボール、ストラックアウト、ベース間駆けっこ、投手のいない球技「ティーボール」などを参加する子供たちと一緒に取り組んでいく。
また、各校野球部の女子マネジャーもサポート役として参加。男女問わず気軽にチャレンジできる環境を整えている。参加費は無料で、各部とも先着40人。住まいの地域は問わない。参加者は室内用の運動靴、運動しやすい服装、汗ふきタオルなどを持参すること。
日本高野連などが示す「高校野球200年構想」事業の一環。昨年、道野連が札幌市内で初めて開催し、今季からは道内各支部でも実施することになった。
「投げる、走る、打つ、いろんな分野で活躍できるチャンスがある」と室蘭支部の普及振興委員を務める苫小牧東高野球部の前川護監督は、野球の魅力を表現する。スポーツ界屈指の人気を誇る野球だが、少子化や競技の多様化などで人口は減少傾向。同支部は9月の支部予選で単独18校、合同1チームが出場したが、18人のフル登録を果たしたのはわずか7チーム。助っ人の力を借りて何とか大会出場を実現させた高校も多く、底辺拡大は急務になっている。
苫東高の1年生木村英矢(苫小牧緑陵中出身)は、父や五つ上の兄の影響で小学1年から競技に励んできた。「野球はとても集中力が必要。何でも一生懸命になれる力が付いた」と魅力をアピールする。
キッズフェスタは「高校野球部員にとっても、技術の復習ができるなど貴重な経験になる」と前川監督は期待する。今イベントを野球人口増加につなげたい思いは強いが、「純粋に運動する楽しさを知るきっかけにしてほしい」とも語った。高校野球キッズフェスタin苫小牧の応募は、メール(kidsfesta.muro@gmail.com)、または電話で受け付けている。担当は苫東高前川監督 携帯電話090(9527)1288。