むかわ 元地域おこし協力隊の三輪さん、ハンドメードカフェオープン

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  • 2019年10月23日
穂別に念願のハンドメードカフェをオープンした三輪さん

  今年3月までむかわ町地域おこし協力隊のメンバーだった三輪和美さん(47)が、穂別地区の中心部にハンドメードカフェ「すりりんぐ工房Cafe」(同町穂別64)をオープンさせた。昨年9月に発生した胆振東部地震による被災を乗り越え、もともと飲食店だった店舗を改装。「夢だった北海道でカフェをオープンできてうれしい。コーヒーや紅茶を飲みながらゆっくりできるような場所にしたい」と思いを語る。

   三輪さんは川崎市出身。かねて北の大地にあこがれを抱き、年に2、3回は旅行で訪れるなどしていたが、「どうしても北海道に住んでみたい」と10年ほど前から移住を計画。「ただ移住しても知り合いがいない。地域おこし協力隊になれば、知り合いも増えるのでは」と思い立ち、道内の協力隊員募集を探して2016年から約3年間、町の地域おこし協力隊員として交流人口推進のサポートやコーディネートを担当してきた。

   その傍ら、物件探しなど任期満了と同時に店の開業に向けて準備を進めていたが、地震が発生して購入した建物が半壊に。それでも情熱は冷めることなく、地震を機に店を閉めていたラーメン店を貸してもらうことができた。材料の調達や食器の購入など2カ月ほどで一気に準備を進め、今月8日にオープン。店名は自らの名前「三輪」を英語(スリー・リング)にアレンジして付けた。

   店内にはカウンター5席とテーブル6席を用意。メニューは「できるだけ地元の食材にこだわりたい」と道産小麦を使ったベーグル、ハンバーグを挟んだベーグルサンドをはじめ、コーヒー、紅茶、パフェなど豊富に取りそろえた。ハンドメード雑貨も手掛けていることから、シラカバの樹皮で作った籠や小物入れ、ピアスなども販売している。

   店内は木の温もりにあふれ、ゆったりとできる雰囲気を創出している。オープンを聞き付けて来る地域住民も多く、幸先の良いスタートを切ることができた。

   営業時間は午前11時から午後3時までで、不定休。三輪さんは「女性が気軽に来て、時間をつぶせる場所にしたい」と話す。また「講師を呼んで夕方からコーヒーとデザートを用意したワークショップもできれば」と今後の構想も膨らませている。

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