むかわ 長谷川教育長が文科大臣表彰を受賞 「支えに感謝」

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  • 2019年10月23日
今年度の文科大臣表彰を受けた長谷川教育長

  むかわ町教育委員会の長谷川孝雄教育長(60)がこのほど、2019年度地方教育行政功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受けた。小中学校の施設や子どもたちの学習環境の整備などに尽力した功績が評価され、「素直にうれしい。支えてくれた方たちに感謝です」と話している。

   長谷川教育長は、1999年6月に旧鵡川町教育委員会の委員に就任し、旧穂別町との合併に伴って2006年3月からむかわ町教委の委員、5月から教育委員長と歴任。16年10月から教育長となり、現在に至る。

   この間、鵡川中学校と鵡川中央小学校の改築にあたり、地元木材の使用や自然光の採光など環境に配慮した施設整備を行ったほか、学校給食センターを設置し、穂別メロンなど町内の特産物を給食で提供。町の1次産業について学ぶ機会を設けるなど食育の推進にも努めた。また、「家庭学習する子どもが少ない」という点に着目。13年度から地域住民と連携して廃校舎の体育館で課外活動を行う通学合宿事業など、子どもたちを守り育てる安全・安心な地域づくりを推し進めた。

   もともと農業の出身。教育分野に飛び込むきっかけをつくった故山口憲造前町長、教育長に抜てきした竹中喜之町長はもちろん、ここに至るまでに「町の職員が支えてくれたのは間違いない」と長谷川教育長。今後は地域で推進している「むかわ学」などを通じて「生涯学ぶことの楽しさ、喜びを感じ、住みたくなる町になっていけば。時間はかかるが、一度都会に出ても、むかわに帰ってくる人が増えていくようにと思っている」と希望を語る。

   今年度の地方教育行政功労者表彰は全国173人、道内(札幌市除く)からは8人が受賞。胆振管内では長谷川教育長のほか、学校運営協議会の設置に注力した安平町教育委員会の古卿(ふるきみ)誠幸教育委員が選ばれた。古卿氏は15年度までに学校運営協議会を町内全ての小、中学校で立ち上げ、17年度には町内の幼稚園と保育園を統合した認定こども園にも学校運営協議会を設置するなど、「地域とともにある学校」の具現化を推進した。

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