鵡川高校の生徒考案による地元むかわ町を舞台にしたビジネスプランが、日本経済大学主催「高校生ビジネスアイデアコンテスト」の予選審査を通過し、11月9日に福岡県太宰府市の同大福岡キャンパスで行われる本選10作品に選ばれた。生徒たちは本選で行うプレゼンテーションに向けて改良を進めている。
プランを考案したのは3年の角田浩太君(18)、北川颯君(18)、橋本悠羽君(18)の3人。アウトドア体験や屋外ナイトシネマ、鵡川と穂別の両地区をつなぐ移動型のイベント開催―など、地域の活性化につなげる事業をビジネスプランとして打ち出した。全国から116件の書類応募があった中、優秀作品10選に選ばれ、今月4日に通知があった。
今回のコンテスト以前から、同校で行う地域の自然や歴史、文化などについて学ぶ「むかわ学」で得た知識や、自主的に行ったアンケート調査で浮上した田舎の不便さ、「車で片道40分ほどかかる」とされる両地区の距離など町の課題を洗い出し、固定観念にとらわれない自由な発想で好転させる方法について模索してきた。3人は「ビジネスモデルを綿密に立てて、実現させることはできないか」と構想を練ってきたという。
その様子を見て、応募を勧めた同校の堺庸充教諭(43)は「地方を元気にしよう―とか、体験する場をつくって活性化させよう―という世の中の流れや思いに合っている。頑張っている生徒が評価されるのはうれしいこと」と喜ぶ。その一方で、「書面だけではまだ内容が薄い部分を改善してくれたら」と期待をかける。
本選は各校7分間のプレゼンテーションを行い、審査員から講評を受ける。10選の中からさらに優秀な作品を決定する。代表して本選に参加する角田君は「今回のビジネスプランをよりよい方向に持っていく手段として考えている。他の人たちの持つ意外性や発想力、物事を見る視点などに触れることで新しい価値観や経験を得ることができれば」と話している。