苫小牧市は12日、日新町のアブロス日新温水プールで水泳教室を開いた。2019年度の市スポーツマスター事業の一環。小中学生31人がより速く泳ぐこつを学んだ。
講師は苫小牧出身の08年北京五輪・競泳男子400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した佐藤久佳さん(33)。事業は1995年からスポーツ振興などを目的にスタートし、水泳教室は今回で3回目。市スポーツマスターは各種競技で功績を残した人を任命しており、佐藤さんは2016年に就任した。
佐藤さんは、水泳の基本である蹴(け)伸びについて15メートルくらい進めるのが理想とし、体を1本の線になるよう意識するといったポイントを紹介。「足が離れないようにすると下半身全体に力が入って距離が伸びる」と助言し、参加者は繰り返し蹴伸びの練習をしていた。
水中動作の指導では頭の位置について「頭の頂点で水を切るようにすると抵抗が少なくなる」と強調。平泳ぎやバタフライなど各泳法のキックや動作も解説し、参加者は泳ぎながら佐藤さんのアドバイスと動きを確認していた。
参加した寺谷明翔さん(凌雲中3年)は「丁寧な説明で分かりやすかった。教室で学んだことをきょうの練習から意識したい」と話していた。