JR北海道は、今年3月31日に最終運行を終え、廃線となったJR石勝線・夕張支線で使用していた気動車用サイドボードを安平町に譲渡した。「鉄道の日」に合わせた14日、同町追分の道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」屋外展示場でセレモニーが行われ、同社から及川秀一郎町長に手渡された。
譲渡したサイドボードは縦16センチ、横60センチほどで「夕張―追分」「苫小牧―夕張」「千歳―夕張」など8枚。この春に120年以上にわたる歴史に幕を下ろしたことを受け、町から譲渡の依頼があった。
セレモニーに合わせ、蒸気機関車(SL)「D51―320号機」も屋外にお目見えし、会場には多くの鉄道ファンが集まった。同社地域交通部の戸川達雄部長は「追分から夕張まで鉄道が敷かれ、お客さまを乗せて走っていた証しを残すものとして寄贈に至った。たくさんの方がこれを見て、思いをはせていただけたら」とあいさつした。
サイドボードを受け取った及川町長は「昭和の良き時代を思い出せるような貴重なものをいただいた。多くの方々に見てもらい、昔を懐かしんでもらえたら」と話していた。