若者が戻る町を

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年10月15日

 白老町の公共施設で若い女性から声を掛けられた。以前取材で知り合った女子高生だった。「私、大学へ進もうと思うけど、卒業後は白老へ帰ってくる。大好きな町のために役立つ人になりたい」。目をきらきらさせて進路を語る姿が頼もしく見えた。

 この女子高生のように進学などで古里をいったん離れても、また戻って来ようとする人は、そう多くはない。若者の流出は過疎の小さな町ほど大きな痛手で、白老町も人ごとではない。町が今年、地元高校2校の生徒に行ったアンケートで、町内在住の生徒の約7割が「将来白老に住みたくない」と答えた。衝撃的とも言える数字だ。

 高校生ばかりではない。同じく今年実施した全町民対象のまちづくり意識調査では、「今後も定住したい」と回答した人が54%にとどまり、2年前の前回調査に比べ9ポイント以上ダウンした。さらに若い世代ほど定住意識が低くなる傾向も示した。白老人口が25年後に今の半分になるという予測もある中、急速な人口減に伴う町の衰退、行政サービスの低下を懸念してのことか。

 白老町長選と町議選が15日告示された。いつまでも住み続けたい、子どもたちもいずれ戻って来たいと思える郷土をどうつくるか。候補者の訴えに耳を澄まし、選択の一票を投じる。地域の未来は、民意を反映する有権者の投票行動に懸かっていることを忘れてはいけない。(下)

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