PVで苫小牧の優位性アピール―合宿誘致やスポーツツーリズム

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  • 2019年10月12日
道栄高校駅伝部の協力を得て緑ケ丘公園で行われたPV撮影

  新規の事業展開や創出を支援する苫小牧市イノベーションマッチング2019で共同事業を進めるホテルニュー王子(苫小牧市)とプラスクラス・スポーツ・インキュベーション(東京)は10、11の両日、市内緑ケ丘公園などでスポーツ合宿の誘致などを目的としたプロモーションビデオ(PV)を撮影した。ホテルニュー王子は苫小牧の気候や自然環境をアピールし、合宿誘致やスポーツツーリズムの活性化につなげたい考えだ。

   7組の事業者がマッチングし、それぞれ事業計画を策定するなど進めている。PV事業の両社は9月に合意して制作に着手した。プラスクラス・スポーツは、スポーツチームなどのブランド戦略の提案やスポーツに関わる映像制作などを手掛けている企業だ。

   10日は、千歳市の支笏湖付近のサイクリングロードでロードバイクが走る様子をドローン(小型無人飛行機)などを使って撮影。スポーツ合宿だけでなく、トレッキングの要素も盛り込んで観光を意識した「スポーツツーリズム」もPVでアピールしたい考え。

   また11日は、同公園陸上競技場などで撮影を行った。北海道栄高校駅伝部の協力を得てトラックを走る選手や金太郎の池周辺を走る選手をドローンやカメラで撮影した。スポーツ合宿のイメージを取り入れた形で、駅伝部と共に練習中の陸上部員で青森県出身の佐藤匠さん(3年)は「苫小牧は涼しく雪も少ないので練習しやすい」と話した。

   事業のマッチングを支援する市政策推進課の桝田崇之主査は「スポーツアクティビティーを提案し、苫小牧での長期滞在につなげていければ」と期待感を口にする。既に活発な陸上競技の合宿だけでなく、他競技への波及効果も狙う。プラスクラス・スポーツの平地大樹社長は「涼しい気候や自然の魅力など苫小牧の強みをアピールするPVに仕上げたい」と話す。年内をめどに完成を目指しており、今後編集に取り掛かる。

   ホテルニュー王子は、大学や旅行代理店などへの営業活動にPVを使い、集客につなげたい考え。黒井克哉総支配人は「ホテルの集客だけを狙っても効果は薄い。どうすれば苫小牧全体の魅力を発信できるかが課題。PVをセールスに活用し、苫小牧で長期滞在する観光客の掘り起こしにつなげたい」と話した。

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