厚真町は、旭川大学と旭川大学短期大学部と包括連携協定を結ぶ。これまで旭川大が厚真町で行ってきた教育研究や地域でのボランティア活動などを充実させるだけでなく、大学が持つ資源の提供を受けることで双方の関係をより強固なものにし、よりよいまちづくりを進める。大学側との包括連携協定は2015年に締結した札幌市立大学に続いて2例目となる。
町と旭川大の関わりは、2013年に町内で行われたふれあいサロン研修会で同大の教員が講師を務めたことが始まり。その後、豊丘地区を中心とした地域のコミュニティー調査実習やインターンシップ(職業体験)で学生を積極的に受け入れるなどして交流を図ってきた。
今回協定を締結することによって、大学側としては講師の派遣や地域で行った調査内容の提供、インターンシップやフィールドワークを通じた地域サポーター、関係人口の創出などを期待。このほか、短期大学部には生活福祉や食物栄養の専攻、幼児教育学科があることから、「福祉施設や認定こども園の担い手としても人材を送り出せるのでは」と話す。
町まちづくり推進課の担当者は「地域コミュニティーの中に入っていけるのが旭川大学の強み。10代後半や20代前半の新しい発想や新鮮な視点を持ち込むことで、地域の方々が元気になっていくような機会になれば」と波及効果を期待する。町の外部評価委員も務める同大の大野剛志准教授(43)=保健福祉学部コミュニティ福祉学科=は「旭川大学が持つ多様な教育資源を提供することで、これまで以上に多様な形で厚真のまちづくりに貢献できるのでは」と話している。
調印式は8日午後2時から町総合福祉センターで予定している。