むかわ 被災家屋の公費解体完了 それぞれの復興へ第一歩

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  • 2019年10月7日
解体作業を終えたむかわ町内の敷地

  昨年9月に発生した胆振東部地震で大きな被害を受けたむかわ町で、全半壊した被災家屋の撤去を国や市町村が行う「公費解体」が、5日までに申請があった311件すべてで完了した。

   公費解体は廃棄物処理法に基づき、市町村が国の補助を受けて被災建物を解体する制度。所有者から申請を受け、市町村が業者に発注して解体工事を行う。自治体の被害認定で「全壊」と判定された場合は国が全額負担するが、むかわ町は「大規模半壊」「半壊」の場合も町が全額補助する―としていた。

   町建設水道課によると、公費解体の申請は311件あり、昨年11月末から解体作業を開始。町内の業者が倒壊の恐れがある建物から優先的に取り壊し作業を行い、9月末時点で一定のめどが立った。同課の担当者は「(解体を終え)新たに自宅や納屋の建て直しをする人が出てきている。ようやく個々に復興に向けて進み出すことができる」と話している。

   このほか、厚真町は4日時点で194件の申請が寄せられ、128件を取り壊した。安平町は1日時点で177件の申請があり、124件の解体を済ませており、いずれも年度内に終了させる見通しとなっている。

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