サケのふるさと千歳水族館は9月27日、1994年9月の開館から累計入館者数500万人を達成した。節目の四半世紀を飾る祝い事となり、札幌から訪れた親子に記念品を贈呈した。2015年の改装後は大人の人気も集めていて、地域の水産資源に理解を深めてもらう役割を果たしている。
500万人目となったのは札幌市清田区の主婦、上野亜紀子さん(46)と娘の花優ちゃん(5)。入り口で職員手作りのくす玉を割り、菊池基弘館長と運営する千歳青少年教育財団の三ツ野仁代表理事から花束や同館オリジナルグッズ、サケの海鮮グルメセットなどを受け取った。
年間パスポートを持ち、月1回ほど親子で足を運ぶという上野さんは「改装して子供が気に入っている。きょうはサケの遡上(そじょう)を見たい」と喜んだ。同館のマスコットキャラクター「サモン君」も登場し、記念に撮影した。
今年9月で開館25周年を迎えた同館。年間10万人台だった入館者数は改装後、年間25万人超に増加。16年1月の400万人から3年8カ月で100万人を上積みした。
館内は改装を機に「清流と緑の癒やし空間」をテーマに掲げ、内装を濃紺としたり、展示と解説の場所を振り分けたりして、落ち着いた雰囲気を演出。親子連れや学校教育などに加えて、カップルや友人同士といった大人も多くなったという。餌やり体験や職員の解説も回数を増やした。
菊池館長は「25周年の記念の年に記録を達成できてうれしい。自然の川の状態を発信できる展示を心掛けてきた。今後もいつ来ても楽しめる水族館にしたい」と語る。