河野太郎防衛相が25日、航空自衛隊千歳基地と陸上自衛隊東千歳駐屯地を視察した。訓練に臨む隊員らを激励するとともに精強さを再確認。日豪共同訓練の記念式典出席後の記者会見で「隊員が高い士気をもって訓練に臨む姿を通じ、自衛隊、豪空軍の力強い協力関係を実感でき、有意義な機会だった」と述べた。
式典で河野防衛相は「世界の安全保障環境は目まぐるしく変化し、不安定要因への一国のみでの対応は困難。豪は日本と戦略的価値を共有するパートナーで、両国の連携強化は地域の平和と安定の強化に直結する」と訓練の意義を強調した。その後、会場内に駐機された航空機を視察。空自のF15、豪空軍のFA18それぞれの操縦席に搭乗するなどした。
この後の記者会見で河野防衛相は共同訓練について「防衛省、自衛隊として共同訓練を通じて豪との防衛協力を一層強化し、わが国および地域の平和と安定に寄与したい」と強調した。
また2018年末策定の「防衛大綱」が日米同盟の強化のほかに「自由で開かれたインド・太平洋」を掲げている点を強調。「豪は戦略的利益と価値観を共有。共同訓練で特別な戦略的パートナーシップを強める。災害対応、掃海、対潜水艦といった分野で2国間、多国間での共同訓練を行っている。(豪とは今後も)空軍種に限らず、陸軍種、海軍種との共同訓練を行い、豪との安全保障協力を深めたい」と展望した。
河野防衛相は同日、東千歳駐屯地も訪問して隊員らを激励し、施設などを視察した。