来季の飛躍に期待

  • スポーツ, 野球
  • 2019年9月23日

  最後まで諦めない姿勢を貫き苦しみながらリーグ戦を勝ち越して締めくくった苫小牧駒大。チームを率いる大滝敏之監督は「4年生がグラウンド内外でいい姿勢を見せた。後輩たちもその姿勢を受けて来年以降につなげてほしい」と来季の飛躍を期待した。

   7月下旬に起こした野球部員の飲酒運転という不祥事で選手の離脱や実戦感覚のずれなど不安要素を抱えて中での秋季リーグ。『全力でひたむきに』という言葉を胸に刻みプレーで体現し、序盤は順調な戦いを見せた。

   しかし中盤に差し掛かり、エースの伊藤大海(3年)と岡本凛典(4年)ら投手陣が打線に名を連ねるなど戦力的に厳しい状況となり、大事な東農大戦で連敗を喫した。秋季リーグの優秀選手賞を受賞した高橋柚多主将(4年)を中心に最上級生たちがヘッドスライディングなど気迫を込めたプレーでチームを盛り立て、大崩れは避けられた。高橋主将は「姿勢でチームを引っ張っていこうと思った。来年以降につなげてほしい。伊藤や正捕手の小松樹音、主砲の片岡新吾(共に3年)が率先してチームを引っ張り神宮に行ってほしい」と願った。

   絶対的エースの伊藤大海はもちろん1年生の後藤晟が先発、リリーフで好投しフル回転の活躍。最終戦も力のある直球を武器に相手打者を翻弄(ほんろう)した。「上体で投げないように下半身を意識して投げられた。来季は5試合に先発して無失点を目標にしたい」と前を見据えた。

   足元を見詰め直して戦った苫駒大。来シーズンこそ神宮の舞台へ戻る。来年最上級生になる伊藤は「今年までとは違った役割が求められてくる。自分がチームを引っ張るという気持ちを強く持って戦っていく」と力を込めた。

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