季節

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2019年9月21日

 毎週末が山の日という生活を送っていた時期がある。春から初冬まで、休みがあれば、よほどの悪天候でもない限り、樽前山や各地の山を歩いていた。

 初めて登った高い山は、日高山脈の主峰・幌尻岳(2053メートル)だ。もう40年前。当時は新冠川上流からの登山が主流で、今の平取町側からのルートに比べ難度が低かった。地元の山岳会が氷河期から命をつないでいるナキウサギの調査を目的に企画。こちらは写真記録と取材の兼務。雪解け水で七つの沼ができる、氷河が削ったカール(圏谷=けんこく)の底にテントを張り、夜は夢のような星空を見上げて過ごした。ピーッと鳴きながらこちらの動きを見るナキウサギの横顔、初めて食べたヒグマのおやつ、クロマメノキの実の甘い味をはっきり覚えている。

 山で油断できないのは天気の急変。幌尻岳では10月上旬、吹雪に見舞われたことがある。午前中は雨。やがて気温が下がり始め、午後にはみぞれ。野営を決めてテントに入った頃から風が強まり、吹雪になった。つぶされたテントを押さえながら夜明けを待った。

 19日、2000メートル級の山の連なる大雪山系旭岳と黒岳から初雪、後志の羊蹄山から初冠雪の便り。きのうは道北の利尻山からも。数日前まで蒸し暑い夏日が話題になっていたのに、季節の急変に驚かされる。わが家では朝、短い時間ながらストーブのお世話にもなった。冬は、もう遠くない。(水)

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