恵庭市は、道から外国人材の受け入れ支援モデル地域に、石狩管内で唯一指定された。恵庭国際化推進アクションプランに沿い、多文化共生のまちづくりに向けたた取り組みが評価された。今後同プランを推進する協議会の立ち上げと事業推進の支援を道から受けることになる。
人手不足の全国的な深刻化に伴い、重要さを増す外国人材の受け入れ。道はモデル地域を指定し、企業、労働者、地域が一体となり受け入れ環境の整備などに取り組む市町村の支援に乗り出している。道によると道内で指定されたのは4市。恵庭市は8月23日付で、工業地域型のモデル地域として指定された。
恵庭に暮らす外国人数は人口の増加と共に伸びている。市によると、2016年度末は277人、17年年度末327人、18年度末は392人。国籍は、中国、韓国のほか、フィリピン、ベトナム、タイなど東南アジアが多い。恵庭に暮らす目的としては技能実習生や留学が多く、戸磯工業団地などに近い和光町3、道文教大に近い黄金北への居住が顕著だ。
市は17年3月に国際化推進アクションプランを策定しており、▽学習・交流する機会の設置▽日本の生活習慣や文化を学ぶ機会の設置▽外国人住民も安心して暮らせるまちづくり▽市内の行事への参加促進―を柱に、異文化交流機会の創出などに取り組んでおり、今後も拡大していく方針。年内にも市企画課を事務局とし、商工労働課や技能実習生の受け入れ企業、産業関連団体、町内会、国際交流関係団体などで構成する協議会を設置する運びだ。
モデル地域に指定されたことで今後、道から委託を受けた民間のコーディネーターが派遣され、円滑な立ち上げや事業実施を目指す。市企画課は「多文化共生のまちづくりに向け、顔の見える地域づくりを進めたい」と話している。