白老東高校の生徒らが17日、白老町のポロト休養林で授業の一環としてアイヌ民族の伝統文化を体験した。
選択科目「地域学」で地元のアイヌ文化などを学んでいる3年生20人が参加した。ポロトの森に集まった生徒らは、一般社団法人白老モシリが企画したクチャ作りに臨んだ。
クチャは、アイヌ民族が狩猟の際、森の中で寝泊まりするための仮小屋。地元の文化伝承者の指導の下、生徒たちはヤナギの幹で骨組みし、イタドリの茎で壁を作り、ササの葉で屋根をふく一連の作業でクチャ2棟を完成させた。
同級生とクチャ作りに汗を流した尾関透弥さん(17)は「貴重な体験。アイヌ文化をもっと深く知りたいと思う機会となった」と話した。
同校が昨年から始めた3年生対象の「地域学」は、地元白老を知る、アイヌ文化を学ぶ―を柱に授業を行っている。アイヌ文化の学習では、白老に残る神話の伝承地を訪ねるフィールドワークやアイヌ民族の言葉や歴史を学ぶ座学などを取り入れている。