白老 首都圏の中学 ・高校教諭がウポポイ視察 修学旅行誘致へアピール

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  • 2019年9月17日
アイヌ民族文化財団職員(右)から説明を受けながら、ポロト湖畔でウポポイ建設の様子を見学する教諭ら

  公益社団法人北海道観光振興機構(札幌)の修学旅行誘致事業で、首都圏の私立中学・高校の教諭ら14人が15日、白老町を訪れ、来年4月開業の民族共生象徴空間(ウポポイ)を視察した。

   同機構がウポポイを中心とした修学旅行ルートを紹介し、誘致につなげるため、15、16日の日程で東京や神奈川、埼玉など関東圏の私立中・高校の担当教諭らを招いた。

   初日に白老町に訪れた教諭らは町内のしらおい経済センターでアイヌ民族文化財団・博物館運営準備室の立石信一学芸主査からウポポイの概要、白老のアイヌ文化観光の変遷などの説明を聞いた後、バスでポロト湖に移動。湖畔で建設が進むウポポイを眺めながら、同財団広報営業課の西條林哉課長から国立アイヌ民族博物館や体験交流ホール、体験学習館、エントランス棟など各施設の概要説明を受けた。

   西條課長は「食べる、触れる、見るなどアイヌ文化を五感で体験できる施設。日本の最新映像技術を駆使した古式舞踊紹介のプログラムなどもある」と説明。さらに「道の2017年度調査によると、道内で暮らすアイヌ民族は5571世帯1万3118人とされている。道外や海外で生活する人を含めればもっと多いと思われるが、民族共生について考え、学ぶ施設として利用していただければ」とアピールした。

   視察会に参加した神奈川県藤沢市の湘南白百合学園中学・高校の荒木大介教諭は「キリスト教系の学校として少数民族について生徒に伝えることを大事にしており、ぜひ修学旅行先として実現したい」と話していた。

   一行はその後、室蘭市へ移動。16日は洞爺湖近くの有珠山や後志管内ニセコ町を見学した。

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