胆振東部地震教訓に 千歳市総合防災訓練

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  • 2019年9月9日
災害現場に見立てジャッキで鉄製資材などを持ち上げる

  千歳市防災会議(会長・山口幸太郎市長)は7日、2019年度総合防災訓練を市防災学習交流センター「そなえーる」を拠点に行った。42機関・団体から約1200人が参加し、昨年9月の胆振東部地震も教訓にしつつ、直下型地震を想定した実動訓練などを繰り広げた。

   「助けられる人から、助ける人へ」を合言葉にした毎年恒例の大規模訓練。昨年は胆振東部地震の影響で中止したため、2年ぶりの実施になった。昨年の地震を教訓に内容のさらなる充実を図り、市民を対象にした避難所の開設や運営の講習、非常用発電機の稼動体験、災害時避難用バスの展示などを盛り込んだ。

   開会式で山口市長は胆振東部地震を振り返り、「千歳は大きな被害はなかったが災害の恐ろしさを感じた。災害は時を選ばず、いつ起こるか分からない」と強調。自分の身は自分で守るなど自助の大切さ、対処力を身に付けるため毎年訓練を続ける必要性などを訴えた。

   午前中は町内会の自主防災組織が5グループに分かれ、ジャッキで模擬の倒壊家屋を持ち上げる救出訓練、心肺蘇生など応急処置を体験。避難所開設・運営講習を受けた旭ヶ丘町内会の為野宜己さん(74)は「ここでできないことは本番でもできない」と真剣なまなざしで手順などを確認していた。

   メインの訓練展示は正午から展開した。

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