胆振東部地震被害  厚真・ルーラル地区で事業説明会

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  • 2019年9月5日
住民向けに行われたルーラルビレッジの事業説明会

  厚真町は3日、ルーラルマナビィハウスで、昨年9月に発生した胆振東部地震で地割れや地盤沈下などの被害が起きた同町豊沢地区の移住者向け住宅地「ルーラルビレッジ」の住民向け地区事業説明会を開き、全域で行ったボーリング調査の結果などを公表した。町は当初、地層の中で液状化が起きていたことを想定していたが、実際は地震によって起きた「地滑り」が地盤沈下の原因とみられる―と報告した。

   町が実際の調査に関わった専門家の意見も踏まえて明らかにした。町まちづくり推進課によると、今年6月以降に23カ所で行ったボーリング調査などの結果、地下2・2メートルの滑りやすく軟らかい砂の層が宅地の下で広がっていることが分かり、それらが地滑りを起こしたと説明。地上に噴き出した砂があったため、当初は原因を火山灰層の液状化と推定していたが、地盤沈下の大きな要因ではなかったという。

   町は今後、さらに地質調査を追加して行い原因を特定するほか、地下水位の観測を続け、地下水位と宅地被災の関わりについて調べる。また地滑りを防ぐための対策工事も検討していく。

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