白老町の萩野小学校(手塚敏校長)で27日、5年生を対象にした認知症サポーター養成講座が開かれ、児童らが認知症への理解を深めた。
同校は、子どもたちに社会福祉の重要性を学んでもらうため、2017年から総合学習の一環で講座を開いている。今回は5年生24人を対象にし、高齢者施設を運営する町内の社会福祉法人優和会総合管理者の池野大介さんが講師を担った。
教室で池野さんは、日本の高齢社会の進展について「2045年には3人に1人が65歳以上になると予想されている」とし、高齢になるほど認知症を患う可能性が高くなると説明。「認知症は脳の細胞が死ぬことで起きる病気。時間や月日、場所、人が分からなくなるなどの症状が出る」と話した。
一方、認知症の人を手助けしたり、優しく接したりすることが症状の緩和や改善につながるとし、まちぐるみで支える大切さを伝えた。
白老町の高齢化率(全人口に占める65歳以上の割合)は7月末時点で44・8%。全国平均の28・1%(昨年9月時点)を大きく上回っている状況にある。児童らは講座を通じて、支え合いのまちづくりの必要性も学んだ。