児童3万600人を招待 劇団四季 札幌公演スタート

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  • 2019年8月28日

  劇団四季は19日から道内各地を巡り、地元小学生を無料招待する「こころの劇場」を開催中だ。2008年からスタートした恒例事業で、今年の道内公演は9月10日まで14市町で開催し、約3万600人の児童を招待する。27日には札幌文化芸術劇場hitaru(ヒタル)で札幌公演も始まり、児童たちがファミリーミュージカル「カモメに飛ぶことを教えた猫」を熱心に観劇した。

   「こころの劇場」では、子どもたちの心に▽生命の大切さ▽人を思いやる心▽信じ合う喜び―など、人が生きていく上で最も大切なものを、舞台を通じて語り掛けている。劇団四季が一般財団法人舞台芸術センターと主催して実施する大型児童招待事業で、今年は全国180都市で約56万人の児童が観劇する予定。

   道内では「カモメに飛ぶことを教えた猫」と「はだかの王様」の2作品を巡回公演している。既に宗谷管内利尻町や稚内、帯広、釧路市などで開催済み。27日には30日までの4日間(8回公演)の日程で、札幌公演もスタート。市内の小学校203校の6年生、約1万6100人を招待する。

   札幌公演で上演された「カモメに飛ぶことを教えた猫」は、26年ぶりに四季オリジナル製作で生まれた新作ファミリーミュージカル。息絶え絶えの母カモメから卵を託された黒猫・ゾルバが、彼女と交わした三つの約束を果たすため、個性豊かな仲間たちと力を合わせて奮闘する姿を描いた物語。主役のゾルバは桧山管内奥尻町出身の厂原(がんばら)時也さんが務めたほか、千歳市出身の佐藤友里江さんも出演。感動のステージで子どもたちを魅了し、カーテンコールは熱い拍手に包まれた。

   「こころの劇場」は今後、胆振管内では9月6日に伊達市で「はだかの王様」が上演される。

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