白老町消費者被害防止ネットワークの情報交換会が29日、町総合保健福祉センターで開かれた。構成団体の代表者ら16人が出席。苫小牧署員や町消費生活専門相談員が町内外の被害や相談状況などを報告した。 同署生活安全課の出村憲史係長は、オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺について、2024年の認知件数(速報値)は全道で198件、被害額は約7億6700万円と説明。この他にSNSで投資を呼び掛けるロマンス詐欺の被害が176件あり、被害額は約28億2600万円と特殊詐欺の4倍近くに上ることを指摘した。このうち苫小牧署管内(東胆振1市4町)では4件約1億2400万円の被害があったという。 ロマンス詐欺は恋愛感情を抱かせて財産をだまし取る手口で、出村係長は「ネットでは相手が誰だか分からない。加害者は一枚も二枚も上手と心得て」と語り、「手口を知ることで防げる被害がある」と訴えた。 同署白老交番の細川義彰所長や町消費生活センターの相談員も、それぞれに寄せられる相談の実態について報告した。