白老港の特定利用港湾 町、同意の考え示す 地域活性化、整備に期待

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  • 2025年1月28日

  政府の総合的な防衛体制強化の一環として、平時から自衛隊や海上保安庁が使用できる「特定利用空港・港湾」に白老港(町石山)の追加が検討されていることについて、町は27日、同港管理者として指定に同意する考えを明らかにした。2月中に国に回答し、確認文書を交わした後、年度末をめどに関係閣僚会議を経て国が公表する見通し。

   同日の町議会全員協議会で示した。町は自衛隊や海保が災害時に迅速に対応して物資輸送などの能力を最大限発揮できる点や、防波堤の整備が早く進む見通しなどをメリットに挙げた。港湾利用者からも異論はなく、国から自衛隊や海保専用の施設を設けないことや、民間利用を主体に町民の安心安全のために港が活用されることなども説明を受けたという。

   大塩英男町長は「地域活性化や今後の港の整備に向けた一つの機会として捉えていかなければ」と述べた。国に対しては、地域に不安や懸念が生じることがないよう地元への丁寧な説明、情報提供を行うなど4項目を要請する考えを示した。

   特定利用空港・港湾は全国8空港20港湾が指定済み。道内の港湾は苫小牧港、室蘭港、石狩湾新港、留萌港、釧路港の5カ所。指定されれば港湾管理者との間で「円滑な利用に関する枠組み」が設けられ、民間利用を中心にしつつ、艦船などが使えるよう港湾の岸壁や航路を整備。港の機能が強化されるという。

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